患者から見た「通いやすい病院」とは?
〜選ばれる医療機関の共通点〜
2025/07/25

どんなに高度な医療技術や丁寧な診療を提供していても、「通いづらい」と感じられた時点で、患者さんの足は遠のいてしまいます。
現代の患者が病院を選ぶとき、診療内容と同じくらい重視しているのが、「通いやすさ」「利便性」。
今回は、患者視点で見た「また来たい」と思われるクリニックの共通点をご紹介します。
アクセスのしやすさは最優先事項
駅からの距離、バス停の近さ、駐車場の有無は、多くの患者にとって重要な判断基準です。
特に高齢者や子育て世代にとっては、通院の「しんどさ」が継続通院に大きく影響します。
●チェックポイント
- Googleマップに正確に登録されているか
- 駐車場・駐輪場の台数や場所がわかりやすく案内されているか
- 初診の方向けの「来院案内ページ」があるか
スマホで情報がすぐ見つかる安心感
患者の多くは、スマートフォンで病院の情報を検索しています。
スマホ対応していないページ、診療時間や休診情報がすぐに見つからないページは、その時点で「選ばれない」理由に。
●掲載しておきたい基本情報
- 診療科目と対象年齢(例:小児不可など)
- 曜日別の診療時間表(午前/午後)
- 臨時休診・代診の告知欄
- 予約方法(電話?ネット?LINE?)
待ち時間の見える化
「待ち時間が長い」「何時に行けば空いているかわからない」ことは、患者のストレスの一因です。
最近では、リアルタイムの待ち状況や混雑予測を表示する病院が増えており、評価も高い傾向にあります。
●改善アイデア
- ホームページで「現在の待ち時間」や「混雑時間帯の目安」を掲載
- LINEやWeb予約での順番待ち通知
- 待ち時間に飲み物・Wi-Fi・雑誌などの提供
スタッフの対応と雰囲気も「通いやすさ」
リピートにつながる最大の要素は、安心感と人の温かさです。
受付や看護師さんの声かけ、清潔な院内、やわらかなBGM…。
医療そのもの以外の「空気感」が、「また来たい」と思わせる決定打になることも。
●患者さんからの声で多いもの
- 「受付の人が親切でした」
- 「先生がわかりやすく説明してくれました」
- 「子どもが怖がらずに済みました」
オンライン予約やWeb問診で負担を軽減
働く世代や子育て世代は「通院=手間」と感じている層です。
事前のWeb問診やオンライン予約ができるだけで、「通院のハードル」は確実に下がります。
●工夫の例
- 問診票を自宅で入力できるフォームの設置
- スマホで予約できるLINE連携
- ネット予約と電話予約の併用対応
ホームページで「優しさ」や「思いやり」を伝える
通いやすさは「物理的な利便性」だけでなく、気持ちのバリアフリーも含みます。
難しい医療用語を避けたり、写真で院内の雰囲気を伝えたりすることが、患者との距離を縮める大切な要素です。
●工夫の例
- 院長・スタッフの紹介ページ
- よくある質問(FAQ)
- 院内写真(受付、診察室、待合室など)
- 初めて来院される方向けページ
まとめ
「いい病院」ではなく「行きやすい病院」が選ばれる時代。
医療の質を伝えるだけでなく、「来院前の不安をどれだけ減らせるか」が重要なポイントになっています。
今一度、患者目線での「通いやすさ」を見直すことが、地域で選ばれるクリニックへの第一歩です。